ほかの子と違う部分が、その子の「魅力」になる
集団に加わらないでいつも1人でウロウロしていたAくん。あるとき、クラスで運動会の演目を考えていると、みんなが「Aくんとも一緒にリレーをしたい」と言いました。だけどAくんはルールを理解しにくいのです。そのとき、「Aくんは〝エアコンの室外機〞が大好きだから、その写真をコースの所々に置いたらどうか」って提案が。何回かの試行錯誤の結果、Aくんは1周走りきってリレーができました。そして運動会の後、Aくんは〝室外機博士〞として一目置かれるようになり、気がついたらごく自然に集団の中で過ごすようになっていました。
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お話をしてくれた人
柴田愛子
1948年東京都生まれ。保育者。1982年元保育者の仲間3人で子どもに関わるトータルな仕事の場「りんごの木」を創設。「りんごの木子どもクラブ」で幼児保育を行うほか、造形、音楽などの教室を開設。保育のかたわら保育誌や育児誌への寄稿、講演などでも活躍。『とことんあそんで でっかく育て』(世界文化社)など著書多数。